『ツンシャップ(Ts'ung Shap, Disputing Tens. 十取り)』は、強いて言えばドミノゲーム『マッギン(Muggins)』に似ているゲームです。ゲーム名の意味は「十について論争する」です。
主な目標は、より多くの牌を取ることです。
プレイヤーは2人です。天九牌1セットとダイスを用意します。
親を決めます。
全ての牌を裏向きにしてよく混ぜ、4段4列2山を積み上げます。配牌は1山ずつです(牌は裏向きのままです)。
手番は親から始まります。
交互に、自分の山から1枚をめくって場に出します。場に牌の列(1枚以上)が出ているならばその列の端に付けます(どちらの端につけても構わない)。
いずれかのプレイヤーの山が無くなったらゲームは終了です。より多くの点を得たプレイヤーが勝利します。
最初に山とは別に手牌4枚を配ります。自分の手番には山から1枚を手牌に入れて、手牌から任意の牌を出すようにします。このルールを導入すれば、意思決定の要素が大幅に加わるでしょう。
必ずしも天九牌を使う必要はありません。ドミノ牌でもトランプでも代用して同様のゲームが可能です。
2枚を得るか3枚を得るか選択する機会が稀にあるだけで、意思決定の余地はほとんどありません。事実上の運だけのゲームです。
「3枚を得る場合の得点は1目あたり1点である」や「いずれかのプレイヤーの山が無くなったらゲーム終了」は翻訳ミスか誤植であろうと考えていました。しかし、参考にされたであろう文献(Stewart Culin「CHINESE GAMES WITH DICE AND DOMINOES」1893年)にもそのように記してありました。これはオリジナルの文献に間違いがあると考えるべきかも知れません。