『カプタイシャップ(K'ap tai chap,十集め)』

『カプタイシャップ(K'ap tai chap, Ch'i tai chap)』は、手役を作るラミー系のゲームです。『麻雀』に似ています。

ゲームのシステム

主な目標は、「同じ牌で構成される1組2枚」と「目の合計が10の倍数になる2枚組を4組」とで構成される10枚を揃えることです。

準備

プレイヤーは2人〜何人でも。人数に応じた数の天九牌セットが必要です。

ゲームの始まり

プレイヤーは参加料としてチップを場に出します。プレイヤーそれぞれに9枚ずつを配牌します。親には10枚を配牌します。手番は反時計方向に回ります。

まず、親が手牌から任意の1牌を表向きにして場に出します。

プレイ(自分の手番にできること)

前のプレイヤーが出した牌のうち任意の1枚を手牌に入れ、手牌から任意の1枚を場に出します。さらに、山から1枚を取って手牌に入れ、手牌から任意の1枚を場に出します。

もし上がりならばそれを宣言します。上がりは、「同じ牌で構成される1組2枚(軟眼または硬眼)」と「目の合計が10の倍数になる2枚組を4組」とで構成される10枚が揃うことです。なお、【大鶏六(4+2)】は3として数えます。

眼(ngan)
全く同じ牌からなる2枚組。
軟眼(un ngan)
【梅,梅】【紅頭什,紅頭什】【赤五,赤五】【黒五,黒五】または【高脚七,高脚七】の5種類。
硬眼(ngang ngan)
【虎頭,虎頭】【人,人】【地,地】【板登,板登】【長三,長三】【紅権六,紅権六】【和,和】【幺鶏三,幺鶏三】【大鶏六,大鶏六】【赤九,赤九】【黒九,黒九】【弩八,弩八】【平八,平八】【赤七,赤七】【黒七,黒七】または【天,天】の16種類。

ゲームの終わり

上がったプレイヤーがチップを取ります。

オプション・ローカル・ヴァリアント・カスタマイズ

配牌の方法はいろいろとあるようです。まず3段3列に配り、さらに親は山から1枚を取るのが分かりやすいと思います。

『カプシャップ』

天九牌1セットを用い2人でプレイするゲームは『カプシャップ(K'ap chap, K'im shap, Shap tsai)』と呼ばれます。ダイスを振って親を決める代わりに牌1枚を無作為に引いて決めます。4段8列の山に積みます。親には8枚を子には7枚を配牌します。主な目標は、「同じ牌で構成される1組2枚(軟眼または硬眼)」と「目の合計が10の倍数になる2枚組を3組」とで構成される8枚を揃えることです。

考察

天九牌のユニークな特徴はほとんど活かされていません。従って、他の用具(ドミノ牌や麻雀牌やトランプなどなど)を用いて同様のゲームをすることが十分に可能です。

軟眼と硬眼との差は?

色々と調べてみたが、ゲーム内における軟眼と硬眼との違いが分からない。恐らくは点数計算ルール(もしあれば)を採用したときに関わるのだろう。

『十集め』という訳語

「K'ap tai chap」は「多くの十を把握する」という意味です。『十集め』という訳語は、ニチユーによるもののようです。

Satoshi ARAI ( arai@luminet.jp )