『ハルマ(Halma)』とは、自陣にあるコマ全てを向い側にある陣地にすべて移動させるゲームです。縦横16マスのゲームボードを用いて2人または4人でプレイします。『ハルマ(Halma)』は、1880年代に英国ビクトリア地方で流行しました。日本ではほとんど遊ばれていません。
一説によると、1883年にハーバード薬科大学の卒業生ジョージ・ハワード・モンク(George Haward Monks)が発案したとも言われます。
『チャイニーズ・チェッカー(Chinese Checker)』は『ハルマ』のバリエーションの一つです。星型のゲームボードを用いて3人〜6人でプレイします。ドイツで『Stern-Halma』と、アメリカで『Chinese Checker』として発売されました。その名称に関わらず中国に由来するものではありません。日本では1933年に『ダイヤモンドゲーム』(はなやま玩具)として発売されました。時代的に考えれば、商品をチャイニーズとするわけにもいかなかったのでしょう。
『ハルマ』は、縦横16マスのチェッカー模様のボードを用います。2人でプレイする場合はそれぞれ19コマを、4人でプレイする場合はそれぞれ13コマを持ちます。
『チャイニーズ・チェッカー』は、専用の星型ボードを用います。このボードはドイツで最初にデザインされたと言われてます。3人で遊ぶ場合はそれぞれ10コマまたは6コマを持ちます。
より早く、最初に配置した陣地(Base,Court,Yard,Camp)から向かい側の陣地まで全ての自コマを移動させることが目標です。
自分の手番にできることは「自駒1個を隣接する空マス(デザインによっては穴や交点)に移動する」または「自駒1個をホップさせて移動する」です。他人の陣地の内部に入ることはできません。ホップとは、隣接する駒1個(自分の駒でも他人の駒でも構わない)を飛び越えてその向こう側の空マスに移動させることです。ジャンプは連続して行うことが出来ます。
『チェッカー(Checker)』と異なり、ホップできるときにホップしなくても構いません。
二人用『チャイニーズ・チェッカー』もあります。二人用のボードでは、まっすぐ進む線が書かれていません。そこで、盤を90度回転させてプレイするとスピード感が出ると思います(画像を参照)。もっとも、マス目やコマ数を減らした二人用『ハルマ』をプレイする方がもっと面白いと思います。
『チェッカー』のヴァリアントとしての『ハルマ』です。初期配置は通常の『チェッカー』と同様です(それぞれ12コマずつです)。移動は斜め方向のみで、後退も可能です。
なお、動かせるコマがなくなったら負けになります。
でも、同じ道具を使うのであれば、64マスすべてを使い8方向に移動可能にした『グラスホッパー』あるいは『チェッカーボード・ハルマ』が良いと思います。
その他もろもろ。
小学生のころに遊んだ憶えがあります。商品名は『ニューダイヤモンドゲーム』(はなやま)です。引越しの時に物置から発掘されました。もう箱はボロボロですけどね。
王様コマがありました。王様コマを飛び越すことは出来ません。王様コマは複数のコマを一回のホップで飛び越えることが出来ます。
「チャイニーズチェッカーはハルマの改悪」と言う意見もあります。
確かに、ハルマ(2人用あるいは4人用)の8方向移動に比べれば選択肢が少ないです。実際にチャイニーズチェッカーを2人でプレイすると、双方の陣地を結ぶ方向の対角線が存在しないのでスピード感に乏しくなります。また、用具の自作も難しいです。
しかし、選択肢が少ないことによって子供でも遊びやすくなったこと、3人用ゲームが増えたこと、ビジュアル的に美しい星型のゲーム盤などは、やはり改良点に違いありません。
従って、総じて見れば私は必ずしも改悪だとは思っていないです。