『Catan (Die siedler von Catan,カタンの開拓者たち,カタン)』は、開拓者となってカタン島を開拓するボードゲームです。
道が伸びたり町が出来たり、カタン島が開拓されて行く様子がビジュアル的に分かりやすいです。自分の手番のときだけでなく他人の手番でも「どのように開拓しようかな?」と考えるのが楽しいです。資源がたくさん産出されると嬉しいですが多すぎるとバーストしそうでドキドキです。そして、初心者にも「なんとなく勝てるかも」とか「次は勝てそうだ」と思わせるような展開になりやすいです。
自分のインストを録音したものを元にしました。
(木材と粘土が豊富なマップを作成。説明用に、家と都市と港と街道などをいくつか配置しておきます。チャンスカードは分類しておきます。開拓コストカードはまだ配りません)。
今から『カタン』というボードゲームの遊び方を説明します。ルール説明に10分ちょっと、実際に遊ぶのに1時間ちょっと掛かると思います。よろしくお願いします。
これがカタン島です。ゲームの目的は、この島で産出される様々な資源を用いて街道や開拓地を建設し、この島を発展させることです。(マップを指し示しながら)開拓地は家とも呼ばれ1点になります。都市は2点です。最初に10点に達した人が勝ちます。
地形と資源について説明します。(地形と資源カードを指し示しながら)これが森林で、木材を産出します。これが丘陵で、粘土を産出します。これが草原で、羊を産出します。これが畑で、小麦を産出します。これが鉱山で、鉄を産出します。これが砂漠で、何も産出しません。島の周辺はもちろん海です。数字や港については後で説明します。
(トークンを見せながら)これが街道です。これが開拓地で「家」とも呼ばれます。開拓地が大きくなると都市になります。そして、これはチャンスカードです。
カードの置き場を便宜的に銀行と呼びます。。
自分の手番にできることは、サイコロ2個を振って資源を獲得すること、その資源を交易(トレード)すること、揃えた資源を用いて街道や家を建設することなどです。
ます資源の産出について説明します。手番の最初にサイコロ2個を振ります。その目の地形の周囲に建物を建ててるプレイヤーがそれぞれ資源を獲得します。もし家が2軒あれば資源2枚を獲得します。都市は1枚ではなく2枚を獲得することができます。(実際にデモして見せます)。
次に交易(トレード)について説明します。交易には、銀行取引、貿易、交渉の3種類があります。自分の手番に何度でも交易することができます。
銀行取引では、自分の手札から1種類4枚を任意の資源1枚に交換することができます。
貿易は、港がある場所に家か都市があればできます。ただし建設したばかりの手番には使えません。一般港(さんいち港)は1種類3枚を任意の資源1枚に交換することができます。専門港はその指定された資源2枚を任意の資源1枚に交換することができます。
そして、交渉は他のプレイヤーと任意に資源を交換することができます。これは同じ枚数でなくても構いません。この交渉が『カタン』の面白さの一つです。
次に、開拓について説明します。開拓は、街道、開拓地(家)、都市化、チャンスカードの4種類があります。手札が許す限り何をどれだけ開拓しても構いません。
まず街道ですが、木材と粘土を消費して街道を延ばすことが出来ます。街道は自分の街道か建物に繋がっていないと建設できません。
家は木材・粘土・羊・小麦を使って建設することができます。ただし、他の家や都市に隣接した場所に建てることはできません。なお、家は同時に5軒までしか建てられません。
都市化は、小麦2枚と鉄3枚で家をアップグレードします。都市化すると資源2枚を産出することができます。
そして、チャンスカードは羊と小麦と鉄で1枚を引くことができます。引いたチャンスカードは使うまで非公開のままです。
詳しくはこの開拓コストカードを参照して下さい(開拓コストカードを配る)。
チャンスカードの説明をします。チャンスカードには、ポイントカード5枚、街道カード2枚、収穫カード2枚、独占カード2枚、騎士カード14枚があります。自分の手番にいつでも1枚を使えます。ただし、引いたばかりのカードはその手番に使うことはできません。
ポイントカードは使わずとも持ってるだけで1点になります。つまり、ポイントカードを引いた瞬間に10点に達すればその時点で勝ちになります。
街道カードを使うことで、資源消費なしに街道2本を敷くことが出来ます。
収穫カードは任意の資源2枚を銀行から貰うことが出来ます。
独占カードは資源の種類を指定して他の全プレイヤーの手札からその資源すべてを奪うことができます。
騎士カードは、泥棒を任意に移動させます。移動先の周辺に建物があるプレイヤーの一人からランダムに手札1枚を奪うことが出来ます。また、泥棒がいる地形からは資源が産出されません。
自分の手番にできることの説明はおおよそ以上です。交易と開拓は何度でもすることができます。
特別なルールについて説明します。
サイコロを振って7の目が出たときには、手札8枚以上を持っているプレイヤーはその半分を銀行に戻さなくてはなりません。これをバーストと呼びます。さらに、騎士カードを使ったのと同様に盗賊を移動させなければなりません。もちろん移動先で、相手の手札からランダムに資源1枚を奪うことができます。
特別なポイントである道賞(ロンゲストロード)と騎士賞(ラージェストアーミー)について説明します。
(道賞ボードを見せます)。道賞は一筆書きで最も長い街道を敷いているプレイヤーに2点が与えられます。ただし最低でも5本以上が必要です。。
(騎士賞ボードを見せます)。騎士賞は最も多く騎士カードを用いた人に2点です。ただし3枚以上を使うことが必要です。
道賞も騎士賞も他のプレイヤーに奪われることがあります。
ポイントと勝利条件について再確認します。家が1点、都市が2点、ポイントカードが1点、道賞と騎士賞がそれぞれ2点です。最初に10点を獲得したプレイヤーが勝ちます。さきほど配った開拓コストカードにも書かれてますので必要に応じて参照して下さい。
ゲームの始め方について説明します。ゲームを始めるときには、それぞれ家を2軒ずつ建てた状態から始めます。
サイコロ2個ふって大きい順に座席を移動します。手番は時計周りです。
まず、1番手の人が家1軒と街道1本を置きます。4番手まで同様に置きます。さきほど説明したように、他の家に隣接しておくことは出来ません。できるだけたくさんの資源が得られる場所に建てることをお勧めします。
そして、4番手から1番手の順にそれぞれの2軒目と街道1本を置きます。2軒目を建てたときにその周辺の地形から1枚ずつを最初の手札として貰えます。
遊び方の説明は以上です。その他のルールはたぶん使われないだろうので、必要になったら説明します。何か質問があれば遠慮なくどうぞ。
特に無ければ、ゲームを始めましょう。
カタンにおける基本戦略には以下のものがあります。戦略研究は、WWW上にたくさんありますので、詳しくはそれらを参考にして下さい。
誰かが10点に達するまでに例えば全部で72回のサイコロが振られるとしましょう(手番16回)。7の目は12回ほど、6や8の目はそれぞれ10回ほど。5や9の目はそれぞれ8回ほど、2や12の目はそれぞれ2回ほど、出ることになります。
従って、ある6の土地に(プレイを通じて例えば)1/6の割合で盗賊が置かれているとしたら、その産出量は5や9の土地の産出量と似たようなものになるでしょう。
カード戦略のプレイヤーに対して木材や粘土を与えることは、自分が有利になる以上に相手を有利にさせることが多いです。3軒目の開拓地が建てられた後は、都市化&カード引き&騎士賞の独走が待っています(終盤における邪魔や妨害の方法が限られている!)。
多くのプレイヤーは自分が有利になるという誘惑に負けて、カード戦略のプレイヤーをより有利にしてしまうようです。交渉に慣れててきた中級者でも、カード戦略相手に交渉してしまうようです。カード戦略が流行している理由の一つだと思います。
専門港戦略のプレイヤーは(足元を見られるからでしょうか)安めで交渉する傾向があるようです。しかし、せっかくの専門港の稼働率を落としてはなりません。自分が有利になる1対1交換も、相手はそれ以上に有利になるかも知れません。
相手は専門港戦略のプレイヤーのことをこのように考えているかも知れません。「不要な資源を羊に変えてくれる便利なコンビニ。3対1港や4対1銀行より爆安。羊以外は他の方法で獲得できるしね」と。
積極的に交渉すべき戦略を並べると「カード戦略」「道家戦略」「バランス戦略」「専門港戦略」の順になります。おおざっぱに言えば、バランス戦略のプレイヤーは、カード戦略や道家戦略のプレイヤーと交渉すべきではなく、専門港プレイヤーと交渉すべきです。
他のプレイヤーがカード戦術を取っているならば、そのプレイヤーと産出量の多い土地を共有するように開拓するのもよいでしょう。そうすれば、彼または彼女が盗賊を追い払ってくれます。
多くのプレイヤーが共有している土地に盗賊を置くと、すぐに誰かが除去してしまいます。発展カードを持っていないプレイヤーの土地におけばしばらくはそこから動かないでしょう。
盗賊を移動させる場合は10点にもっとも近いプレイヤーの土地に置くのが原則ですが、複数の候補がいることも少なくありません。他に選択の理由が見当たらないならば、よりバーストの可能性が高いプレイヤーのカードを残すようにしましょう。
非常に稀なことですが、自分が10点に最も近く、更に6や8の土地で有利に開拓しており、2や12の土地のいずれかを自分だけが持っているなら、あえて2や12の土地に盗賊をおくのも戦術です(本当に稀なケースです)。他のプレイヤー(初級〜中級者)に騎士カードを使いづらくさせる効果もあります。
『カタンの開拓者たち(Die Siedler von Catan)』を初めてプレイしたのは1998年頃のことでした。このゲーム、最近(2003年)になってブームになっています。