『Acquire(アクワイア)』とは、ホテルチェーンの設立・拡大・合併などを通じて、最終的な総資産額を競うボードゲームです。基本的なセットには、ボード(横12縦9)、ホテルを表すタイル108枚、株券(25枚×7社)が含まれます。
推奨されるプレイ人数は4ないし5人。プレイ時間は1時間ぐらいです。
『アクワイア』のインスト(遊び方の説明)のサンプルです。実際のインストを録音したものをベースに文章化してみました。
あらかじめ、例えば「3D」「5E」「5D」「2D」「2C」「4D」のタイルを用意しておきます。最初に「3D」を置いておきます。「5E」が単独タイル説明用。が「5D(安いホテル)」「2D(高いホテル)」が設立説明用。「2C」が拡張説明用。「4D」が合併説明用です。
『アクワイア』はホテルチェーンの吸収合併をテーマにしたゲームです。プレイヤーの役割はホテルチェーンの株主兼経営者です。最終的な資産が最も多い人が勝ちます。
資産を増やす為の目論見がうまくいくと愉しいです。どうやって勝てばいいかは少し難しいですが、ルールはけっこうシンプルです。以降、ホテルチェーンのことを単にホテルと呼びます。
これがボードで、これらがタイルです。7つのホテルそれぞれに株券が25枚ずつあります。プレイヤーはそれぞれ最初にタイル6枚と資金6000ドルを持ちます。手番は時計回り。手番には、手持ちからタイル1枚をボードに置き、任意の株券を3枚まで買って、そしてタイルを補充するだけです。タイルを置くことで、ホテルを設立したり拡大したり合併します。それにつれてホテルの株価も変化していきます。ホテルが吸収合併されるときに、持ち株に応じて現金収入があります。手番を繰り返していき、最終的な資産が最も多い人が勝ちです。
プレイヤーは自分の手番の最初に、タイル1個をそのタイルに書かれたマスに置きます。
タイルを置いた後に、プレイヤーはホテルの株券を銀行から3枚まで買うことができます。異なるホテルの株券を組み合わせて購入しても構いませんが、いずれも盤上に存在しているホテルの株券しか買えません。もちろん、銀行に在庫がなければその株券を買うことはできません。
手番の最後に、プレイヤーは手持ちのタイルが6枚になるように補充します。
ボードに存在しているホテルがいずれもセーフティ…つまり11軒以上…になった場合、または、いずれかのホテルが41軒以上になった場合には、いつでも手番プレイヤーはゲームの終了を宣言することができます。
盤上に残っているホテルの株券と手持ちの現金とをあわせた資産が最も多い人が勝ちます(2位以下は等しく敗北します)。なお、盤上に残っているホテルの筆頭株主には10株分のボーナスがあり次席株主には5株分のボーナスがあります。
既に7つのホテルが盤上に存在しているときには、8つ目を設立してしまうタイルは置けません。
11軒以上のホテル同士を合併させるタイルは置けません。そのようなタイルは手番中に公開して捨てることができます。
株券はホテルごとに25枚ずつしかありません。つまり、13枚を持てば確実に筆頭株主になれます。筆頭株主は株券10枚分を余分に持っているものと考えていいです。同様に7〜8枚以上を所有すればたいてい次席株主になれます。次席株主には株券5枚分のボーナスがあります。
ホテルが吸収されるときに、そのホテルの株を銀行に売ることができます。筆頭株主と次席株主のボーナスは現金として得ます。このゲームにおいては、このときにしか現金収入はありません。
株価は、1枚あたり200ドルぐらいから1枚あたり1200ドルぐらいまで変動します。リファレンスシートを参照して下さい。
それぞれ最初に6000ドルずつ持ってます。最初にタイルを1枚ずつ引いてボードにおきます。これで席順を決めます。最初のプレイヤーから順に手札としてタイル6枚を引いてください。
特に質問がなければゲームを始めましょう。宜しくお願い致します。
資産が増える機会は以下の通りです。
資産が減る機会は以下の通りです。
現金を入手する機会は以下のときだけです。
基本戦略は「ゲーム終了時に最大資産者である為に、購入資金が尽きない程度に現金を得ながらセ−フティホテルの役職であることを確定させる」です。
序盤は運転資金が尽きないように現金を得ましょう。役職を確定させなくても構いません。わずか数枚で筆頭であるならとても理想的です。現金が尽きそうであれば、次につぶれそうなホテルの役職を奪われるのを防ぐことを重視します。
最初に入手した現金は「自分の役職を守る為に株券を補強する」か「現金が尽きた他人の役職を踏む」のが良いでしょう。中盤からはどのホテルが残るかを見極めて「どのように乗っ取るか」や「乗っ取れないならいかにして大きくさせないか」や「自分が役職のホテルをどのように大きくするか」を考えます。市場(銀行)に残り株券が多いなら、奇襲的な「エクスチェンジ&3枚購入」による乗っ取りも有効なテクニックです。自分が次席株主であるホテル同士を合併させて自分が筆頭株主になるのはとても良い作戦です。
終盤に再建場所がほとんどなくなったなら、遠慮なく他人のホテルもどんどん吸収して自分のホテルを大きくしましょう。
基本戦略は「ゲーム終了時に最大資産者である為に、購入資金が尽きない程度に現金を得ながらセ−フティホテルの役職であることを確定させる」です。
連結が発生するときに、エクスチェンジ&購入によって筆頭株主になること。
自分が建てるときは、それを念頭において場所を選ぶこと。自分で選ぶ為に、できるだけ相手につぶしてもらうこと(同枚数でつぶしてもらうのが最適。2枚以上の差で)。
『アクワイア』は『囲碁』に似ていると思ってます。いずれも、複数の局所的な数の争いがあり、それらの争いを実利(現金・地)を確定しつつ連結しながら、どのタイミングでどのように大きなモヨウ(模様・勢力圏)を制するかを決断します。大きなモヨウを制する為にはしばしば相手に実利を譲る必要があります。
ただし、『アクワイア』においては大きなモヨウが成立するのが中盤以降になるので、序盤は必ず資産(得点)よりも現金(得点手段)を得ることが優先されます。また、他プレイヤー同士を争わせるよう誘導したりキングメーカーをコントロールするゲーム理論の考え方が要求されます。
すごく好きなボードゲームです。
通常ルールで1人プレイ。終了可能なら終了義務。20万ドルを目指します。
面積が最も小さいホテルが残る。交換レート調整あった方がいいかも。
おおまかに分類しました。
その他の覚え書き。
第7回アクワイア大会(2008年)の3位に続き、第10回(2011年)と第12回(2013年)と第16回(2017年)と第19回(2020年)で優勝しました。
いままで『アクワイア』を12セット入手しましたが、手元に残っているのは3M第2版(木製タイル)とAH第2版(グレーボックス)とハスブロ1999年版(デラックス)とハスブロ2008年版(紙タイル)と2016年版(10x10マス)だけです。