『狐ちょぼ』『狐源兵衛』『きつね』、『スイート(Sweet)』『バードケージ(Bird Cage)』、『王冠と錨(Crown and Anchor)』『ラングルブルジャ』、『蝦蟹(えびかに)』『蝦蟹魚』『蝦蟹鶏』『フーヘイホウ』『大公無私』『マカオダイス』 、『チャックアラック(Chuck a Luck)』。これらはいずれも同じゲームシステムを持つギャンブルです。風味を増す為にか、独特のマークが描かれているダイスを使うものが多いようです。
普通のダイスを用いるものは『スイート』や『バードケージ』と呼ばれています。日本では『狐ちょぼ』や『狐源兵衛』とも呼ばれています。ちなみに、このギャンブルで用いる六区画の紙又は布のことを狐と呼びます。そして、樗蒲(ちょぼ)とはダイスの別称(中国語)です。
蝦や蟹が図案とされたダイスを用いて東南アジアや中国で遊ばれているものは『蝦蟹』『蝦蟹鶏』『蝦蟹魚』『フーヘイホー』『大公無私』『マカオダイス』などと呼ばれています。
トランプの4スーツに王冠と錨を加えたダイスを用いたものは『王冠と錨(Crown and Anchor)』です。イギリスを発祥として船乗りたちの間で流行りました。ネパールにも『ラングルブルジャ(特別なダイスの意味)』という専用ダイス(ダイヤ、ハート、スペード、クローバー、王冠、旗)を用いた同様のゲームがあります。
専用シート「狐」は骨董市でそれらしいものを見かけたことがあります。『王冠&錨』専用ダイス(あるいは独楽)は外国で売られているかもしれません。『ラングルブルジャ』はネパール専門店で売られているそうです(未確認)。『えびかに』専用ダイスは東南アジアで入手できます。
世界中に同じギャンブルが存在しています。調べていてとても楽しいです。
『狐ちょぼ』という単語は既に明治時代に存在してました。大正時代には『狐源兵衛』あるいは単に『狐』とも呼ばれていたようです。
期待値の計算式は以下の通り。なお、当たった場合は掛け金が戻り、外れた場合は没収されるとします。
『王冠と錨』の場合。
期待値 = (3個配当の倍率×p3)+(2個配当の倍率×p2)+(1個配当の倍率×p1)+(-1倍×p0) = (3×p3)+(2×p2)+(1×p1)+(-1×p0) ≒ マイナス0.07878
要するに、100円を掛けたら平均92円が戻ってきます。
『狐ちょぼ』や『えびかに』の場合。
期待値 = (4×p3)+(3×p2)+(1×p1)+(-1×p0) ≒ マイナス0.00463
期待値 = (5×p3)+(3×p2)+(1×p1)+(-1×p0) ≒ 0
要するに、おおよそとんとんになります。