『TWISTER(Dragon Dance)』

『TWISTER(Dragon Dance,Dancing Dragons,龍舞,龍翔,龍行,龍端,雲龍)』は、天九牌ゲーム『長天(CheDeng)』とほぼ同一のシステムです。ただし、手番は常に反時計方向に周り、場に出された牌が作るレイアウト(これをドラゴンと呼ぶ)は折れ線状になり、牌をマッチさせる端が2ヶ所あります。

ゲームのシステム

主な目標はより多くの手牌をマッチングさせることです。

準備

プレイヤーは2〜4人です。骨牌1セットと点数記録用のチップを用意します。最初の親を無作為に決めます。

最初のゲームの手番は右回りになります。

ゲームの始まり

全ての牌を裏向きにしてよく混ぜます。配牌は、プレイヤーが4人の場合は8枚ずつ、3人の場合は10枚ずつ、2人の場合は16枚ずつになります。

まず、親が手牌から任意の1枚を横向きに場に出します。

プレイ(自分の手番に出来ること)

プレイヤーは自分の手番に、ドラゴンの端にある数字を含む牌1枚を手牌から出してつなげます(マッチング)。マストフォローです。もし出せる牌がない場合には、任意の手牌1枚を自分の前に裏向きにして置きます。

もし横のラインが7牌の長さに達したときは、接続する方向が縦方向に折れます。片方の端が上向きで他方が下向きになるようにします。頭でも尾でも縦のラインが3牌の長さに達したときは横方向に折れます。

ゲームの終わり

全員が手牌を出し終えたらゲーム終了です。

各プレイヤーの前に裏返しに出されている牌の目の合計がそのプレイヤーの失点になります。全プレイヤー間で相互にチップを授受します(例えば2位と3位のプレイヤー間も精算します)。なお、全ての手牌をドラゴンに繋げたプレイヤーは、他のプレイヤーたちから受け取るチップの枚数が倍になります。そして、手牌を1枚も繋げることができなかったプレイヤーは支払うチップの枚数が倍になります。

もっとも多くのチップを得たプレイヤーが、同じ場合は(版時計方向に見て)より親に近いプレイヤーが、次のゲームの親となります。

オプション・ローカル・ヴァリアント・カスタマイズ

『Twister』に似たゲームはたくさんあります。

『長天』と同様に

牌のレイアウトと2ヶ所のマッチ場所のルールを除いて、『長天』と全く同じルールで遊びます。

7種のドラゴン

「Puremco, world's finest domino games」によれば、この『TWISTER』というゲームには7種のドラゴンが出現し得ます。

Tornado
縦向きの頭部、縦向きの尻尾、頭部が上向き。これは邪悪なドラゴンで、尻尾で地面を打ち大きなダメージを与えます。
Thunderbolt
縦向きの頭部、縦向きの尻尾、 頭部が下向き。これも邪悪なドラゴンです。貴方がたは、アグレッシブなドラゴンを生み出してしまいました。
Joy
横向きの頭部、横向きの尻尾。気さくで幸せな平和的なドラゴンです。
Wildfire
横向きの頭部、縦向きの尻尾、尻尾が上向き。これは無(naughty)のドラゴンです。
Floweret
横向きの頭部、縦向きの尻尾、尻尾が下向き。とてもおしゃれ(dandy)なドラゴンです。
Hero
縦向きの頭部、横向きの尻尾、頭部が上向き。警戒的だが大胆なドラゴンです。
Msfortune
縦向きの頭部、横向きの尻尾、頭部が下向き。不幸なことにこのドラゴンは病気を患ってます。

ドミノ牌を用いる

骨牌の代わりにドミノ牌を用います。ちなみに、「Puremco, world's finest domino games」によれば、ドミノ牌(28枚)を用いてこのゲームを遊ぶ場合には頭部も尻尾もないドラゴンを作ることはできない、とのことです。必ず、8枚以上を接続できるのです。

考察

戦術的には天九牌ゲーム『長天』と同様です。しかし、マッチさせる端が複数あるので『長天』の場合よりも容易にフォローできるでしょう。

ドミノ牌で代用

ドミノ牌で代用し遊んでみた。私以外のメンバーはドミノゲーム初心者だったので、まずはインストラクトから。2回のデモプレイで完全にルールを理解して貰えたようだ。強いて言えば、チップ支払いのルール(『長天』同様のルールを採用)が少し難しかったぐらいだろう。数回のプレイで、頭と尻尾の数字を揃える常套手段(定跡)を彼らは自力で見出した。なんだかんだで三十数回ほど遊んだが、十分に愉しんでもらえたようだ。

その後、ドミノゲーム『ブロック』や天九牌ゲーム『長天(ドミノ牌で代用)』とも比べてみたが、やはり『TWISTER:ドラゴンダンス』の方が面白いとの評価を得た。また、配牌5枚ずつで5人プレイも試みたところ、これも十分に面白いとのこと。

後日、別のプレイヤーたちで18回プレイ。サイド精算の為に、点数記録は記録用紙に記すのではなくチップを用いるべきであるとの結論。

Satoshi ARAI ( arai@luminet.jp )