第11話『絶望(DM=もり)』

消耗戦によりPCに「絶望」感を抱きながら死んでもらう。プレイヤにはPCの死を認識してもらうことができるか?

〜タイトルを付けるなら「絶望」〜

シナリオ

導入

クリストファーは最強メンバーの召集のためケニーのところへ行く。

クリス>わけあって最強パーティーを組もうとしている。

しかし、ケニーはプレイヤの都合で協力できない。

ケニー>一緒に戦ったときケニーが「強い」と感じたのは次の3人。

ケニー>ヒャクロ…ケニーにわかりやすい強さ。

ケニー>「あいつは手強そうだ。」

ケニー>シャオラ…ケニーには真似できないタイプの強さ。

ケニー>「人を空中に持ち上げたり変な石像に命令する怪しい女」

ケニー>アシュラ…理由は分からないけど活躍している不気味な強さ。

ケニー>「いつのまにか活躍している。なんで強いんだ?」

以上の3人とリーガ(クリストファーがクレリックも必要だと思った)には本人or代理人が協力要請に行く。

クリス>エルフの森にかつてない危機が迫っている

クリス>求む最強パーティー(MAX10人)

クリス>ケニー、ヒャクロ、シャオラ、アシュラ、リーガに連絡済み

クリス>?月1日スペキュラルム金龍亭に集合

クリス>各自腕におぼえのある者1名の同伴も歓迎

(クリス>非常に強力なマジックアイテムを入手ミッション終了後我々の物になる)

エルフの村での設定

長老>エルフの村には1000年に1度危機が訪れる。ただの伝説と思っとったが、ど長老>うやらそうでもないらしい。それが来年なんじゃ。言われてみれば最近不吉なこ長老>とがよく起こる。井戸がかれる・森が燃える・木から落ちる・ハーフエルフが狂うなど(その他村の噂でも耳にする)

長老>それに備えて、この際あのアイテムを使おうと決心した。

長老>(アイテムの説明)

もう800年くらい前になるか、ある馬車が何者かに襲われた。一人生き残った若い騎士らしき人物も大怪我だった。結局半年ほどここで暮らした後帰っていった。その時に持ち切れなかった荷物の1つがそれじゃ。その他のものは、みんながらくたで今では使い物にならんが、これだけは少しも傷つくことなく今でもこうして残っておる。まあ相手は人間じゃからとっくに時効じゃろう。

まあ強いて所有者と言うなら・・・おっと話がすぎたようじゃ。

(ハーフエルフの話)

あれを使っても文句を言うやつはどこにもおらんよ。

エルフの村にはハーフエルフもいるらしい(噂)

少女+プロテクションリング(見かけるorクリストファーの情報)

クリス>ハーフエルフ?ああ、プロテクションリングか何か持ってる子のことだね。

出発

マジックアイテムは納屋のようなところにしまってある。余りに無防備だ。

クリス>こんなところにあったのか・・

クリストファーは見たことが無かったらしい。

クリス>いきなりデテマ・・す、すごい・・と感動している。

クリス>よっしゃもらった!!

クリストファーがコマンドワードを唱える。かなり長い。PCの名を順に呼んでいるのに気がつくと、まもなく詠唱がおわり、一人ずつPCの姿が消えて行く。

マジックアイテム「10人の賢者」の設定

エルフの村に残された非常に強力な伝説のアイテム。外見は「どこでもドア」中身はレベルメーカー。伝説はかなりいい加減な情報となって言い伝えられている。困ったときにMAX10人の賢者に協力を求めに行くアイテムである。強い者しか指名してはならない。(全員or一人でも死ぬとアイテムは消滅する)。後で指名したものほど危険が伴う(失敗確立)。元の世界に戻るコマンドワードもあるが、その存在を知らない。(PC達が余りに長い間生き残ればこのコマンドを解読し呼び戻すかもしれない)。フィールドでの1年が外での1日に相当する。(PCは1年分の年をとる。この辺がエルフの村にあった理由かも)。

「最大10人まで(失敗確立0+10%/人)を指名する(フィールドに導く)」。PCは自動的に成功し、術者(クリストファー)は今回NPCなので自動的に失敗する。もちろん失敗したのではなく「術者は指名できないらしい」となる。

フィールド内で死んだPCは元の時間に戻る。

「おお・・・・死んでしまうとは何事だ」所持金半額は無し PCが死んだプレイヤーにはモンスター役をやってもらう。

フィールド内では通常の2倍程度の経験値が適当か?要調整。

フィールド内の設定

やけに暑く、湿気も高い「明らかに不快な空間」である。全体がディテクトマジックに「うっすらと」反応する。

モンスターの設定

見たことも聞いたこともないモンスターが存在する。モンスターはリーダー1、ぺー2d4程度のパーティーを組む。オーク(orホブゴブ)+ゴブリン位の能力が適当か?強いのにあたるより消耗戦でPCを苦しめる。

「…での生存」or「…の生物の知識」のスキルを使った者は、絶望感から以降全てのダイスに−1のペナルティーを負う。(別途連絡まで)他のプレイヤにはバレないように。

食料

PCは食料を探さなければならない。木の実、場合によっては葉、モンスターの肉は食べられない

水は葉の上などに溜ったものがあり、何とかなる。 鍾乳洞の中にも水はある

シナリオ導入

君たちは高さ5、半径30フィートくらいの円形の岩の上にいる。次々に名を呼ばれたPCがやってくる。しかし最後に来るはずのクリストファーは来ない。

岩は明らかに自然のものではないことがわかる。岩を調べるとメッセージを発見する。かなり古いジアティス語でPCが解読を試みれば、60−70%の解読はできる。言葉が使われていた時期に比べかなり新しく劣化していないことに気がつくかもしれない。

「我とは異なる運命を切り開く者へ。やつらはどこから湧いて出るのか・・・切っても切ってもキリがない。我はここで朽ち果てるだろう。繰り返し君たちが我とは異なる運命を切り開くことを祈る」

シナリオ続き

PCがメッセージと岩の他に人工物を発見することはない。洞窟もない。モンスターの生活痕を発見することもない。

死体・骨など別世界の残骸と思われるものは見つからない。

イベント1 監視されるPC

精神的レベルの低下したPCは、誰かに見られていると思う。 もちろん、監視されているわけではない。視界のいい草原、洞窟の中、テントの中どこでも見られていると感じる。回りの状況によらず、PCの精神に依存する。

イベント2 洞窟

モンスターが掘った物ではなく、自然に出来た鍾乳洞。奥は深く水等で遮られ、完全制覇は不可能

イベント3 白夜

呪文が使えないよん。あんまり強すぎたら多用しよう。まあ週1回くらい。

イベント4 死者の声

PCの死後2〜3日たったある夜、そのPCの話になる。その夜????は悪夢で目が覚める。自分が死ぬ夢を見た。なかなか眠りに就けない・・・すると死んだPCの声がする。「助けてくれ・・」と繰り返し聞こえる。「????助けてくれ、聞こえているんだろう・・」。白昼も聞こえるようになる。もちろん他のPCには聞こえない。呪文がおぼえられないかもね。

イベント5 追跡

PCがモンスターの追跡をした場合。まずモンスターは森に逃げ込む。よって見失う。草原に逃げるモンスターを選んで追跡することも出来る。するとモンスターは休憩し、会話をする。・・・モンスターはあくまでもPCが作り出したイメージで行動する。PCのパーティーがいつもやっているような行動をとる。寝たり、食事をしたり・・。モンスターは自分の体の一部を食用にする。リジェネレートの能力がある。

エンディング 長老の台詞

この森に危機が迫っておるというのは嘘じゃ。この平和な森がそんなことになるわけなかろう。だいたいおまえ(クリストファー)のマジックアイテムに対する執着心と言ったら常軌を逸しとる。どこから嗅ぎ付けたか知らんが、このままではこっそり持ち去りかねん。・・・・しばし説教が続く。

ということでおさわがせシナリオでした。今回は経験値しかないよ。

DM(もり)の感想

今回のシナリオに平和的解決方は無い。PCに死んでもらうのが目的だから。この点に関するご意見については、企画段階で問題があったということなのだろう。

導入の設定不足について、エルフの長老は危機感に迫られてPCに依頼しているのではないので、それなりのマスタリングになった。プレイヤも不自然に思っていただろうが、不慣れなDMに対する配慮から納得しないままシナリオに入ってしまったのだろうと思う。

エンディングは時間切れ。

さて、今回のような解けないシナリオは是か否か?

最後に…

いけた「10人乗っけんじゃ!!

もり「100%ベランダでしょう。

Satoshi ARAI ( arai@luminet.jp )